新型コロナとIgA抗体 1

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新型コロナウイルス感染症(以下コロナと表記)の10万人当たりの感染者数が、スペインやイタリアは30人以上、英仏などヨーロッパの国々は10~20人なのに対し、東アジアの国々、日本や韓国、中国などは0.1~0.3人と非常に少なくなっています。
何がこのような差を生んでいるのか、専門家が研究し、様々な発表がなされていますが、その中の一つにIgA抗体の人種間の強弱差を挙げる人がいます。

IgA抗体は、民族間により強さが異なっていて、例えばIgA抗体欠損症は、欧米やアフリカ、ブラジル、中東では一般的ですが、日本では非常にまれで、このことがコロナ死亡率の低さに関係しているのでは?とする専門家もいます。
あくまでも一つの説であり、現段階では仮説の域を出ませんが、コロナを発症しないためのヒントとして活用しても良いのでは?と考えたため、ここでご紹介します。

ヒトには、「第一段階:ウイルスや細菌(=敵)を侵入させない」、さらに「第二段階:侵入した敵と戦う」という二段構えの免疫の仕組みが備わっています。
IgA抗体は、第一段階で働く免疫物質です。

日々の生活では、ウイルスや細菌、花粉などの異物が絶えず体内に侵入しようとします。
しかし、これらの異物を進入させないように、私たちの身体を守っているのが粘膜免疫です。
粘膜免疫が働く場所は、目、鼻、口、腸管、膣、尿路などの粘膜で、ここで異物が粘膜を介して体内に入るのを防ぎ、体外に出してしまうことで感染を防ぎます。

この粘膜面で主体的に活躍している免疫物質がIgA抗体で、侵入してきた病原体やウイルスにくっついて、毒素を無力化し、感染しないよう阻止する働きがあります。
IgA抗体はタンパク質でできていて、免疫グロブリンとも呼ばれており、体内では二番目に多い免疫グロブリンです。
IgA抗体は、特定のウイルスや細菌だけに反応するのではなく、様々な種類の病原体に反応する(くっつく)という、守備範囲の広さが特徴で、全身の粘膜部分で活躍しています。

そのためIgA抗体が低下すると病気にかかりやすくなります。
このことは、風邪の発症と唾液中のIgA抗体濃度の関係を調べた研究でも確認されています。
同時に、IgA抗体が低いときは疲労感も高まることがわかっています。

IgA抗体は、鼻汁や唾液、消化管などの表面の粘膜中に分泌され、これらの粘膜表面で外敵の侵入を阻止します。
IgA抗体は特に腸に多く(身体全体の60%以上)存在しています。
そのため腸は最も重要な免疫器官とも言えます。

コロナに限らず、風邪を引いた場合にくしゃみや咳だけでなく、鼻水や痰が出るのは、IgA抗体が病原菌にくっつき無毒化しようとしているためです。
ですから出るものは止めようとせず、できればどんどん出して欲しいのですが、その一方で、排出された鼻水や痰には病原菌やウイルスがたくさん含まれています。
自分以外の他者が触れないよう、適切に処分する必要があるのは、そのためです。

仮にコロナに暴露したとしても、体内に侵入させなければ感染せずに済みます。
その要となるIgA抗体を活性化させるヒントについては、次に続きます。

実はこのIgA抗体とコロナの関係について、私個人はかなり関連性が高いのではないかと考えています。
というのも、一般的に感染弱者と呼ばれるのは高齢者と小児です。
どちらも、中高年に比べ、体力的に劣ることが、その理由です。
それにも関わらず、コロナに関しては、ほぼ高齢者だけが弱者となっています。

子どもと高齢者を比較した際、一番の違いは体内水分量です。
目のうるおいや唾液(よだれ)の量、肌のハリ等に顕著に表れています。
溢れるような水分⇒粘液に守られているから、小児の患者数が少ないのではないかと考えています。

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